「必ずしも」は「かならずしも」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉(小学館)」では、「必ずしも」は「打消しの語を伴って、必ず…というわけではない、…とは限らない、という気持ちを表す。」などと解説されています。
政府提供の「e-GOV法令検索」で「必ずしも」を調べると、18件ヒットしました。デジタル大辞泉の解説によりますと、何かを打ち消しているわけですが、何を打消しているんだろうというところに着目して見ていくと、次のようなパターンが見えました。
<「十分」を打ち消す>
必ずしも十分でなかった
必ずしも十分に行われてこなかった
必ずしも十分でない
必ずしも十分に有してこなかった
必ずしも十分に把握されていない
必ずしも十分な科学的知見が得られていない
必ずしも十分に確保されていない
<「必要」を打ち消す>
必ずしも必要としない
必ずしも必要でない
必ずしも国の行政機関等が自ら実施する必要がない
<動詞を打ち消す>
必ずしも確認されたものではない
必ずしも結びつくものではない
必ずしも実施されない
「必ずしも」を取ってしまっても論理的には問題ないものも多いような気がしますが、それでも、「必ずしも」を付ける意義はあったのだろうと思います。そこには、「パーフェクトではないかもしれないが、決してゼロではない!」という言い訳めいた主張が込められているように感じるのですが、いかがでしょうか。