夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検準2級~2級/適度な「寛容」を

 「寛容」は「かんよう」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「寛容」は「心が広くて、よく人の言動を受け入れること。他の罪や欠点などをきびしく責めないこと。また、そのさま。」などと解説されています。
 政府提供の「e-GOV法令検索」で「寛容」を調べると、2件ヒットしました。件数が少ないので、2件とも見てみましょう。

教育基本法(平成18年法律第120号)
(宗教教育)
第15条 宗教に関する寛容の態度、宗教に関する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならない。
2 国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。

性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和5年法律第68号)
(目的)
第1条 この法律は、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が必ずしも十分でない現状に鑑み、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策の推進に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の役割等を明らかにするとともに、基本計画の策定その他の必要な事項を定めることにより、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性を受け入れる精神を涵養し、もって性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資することを目的とする。

 2つ目の法律では、涵養→寛容ということで、ダジャレのようになっていますが、宗教に関する寛容と、ジェンダーアイデンティティの多様性への寛容。とりわけ2023年は、この2つについて考えさせられる年だったように思います。それぞれ寛容でないといけないが、かといって寛容過ぎて誰かの人生を破壊するようなことになってもいけない。さじ加減が難しいですね。