夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検準2級~2級/歓楽的「雰囲気」を「醸し出す」方法がある

 「雰囲気」は「ふんいき」、「醸し出す」は「かもしだす」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「雰囲気」は「1 天体、特に地球をとりまく空気。大気。」「2 その場やそこにいる人たちが自然に作り出している気分。また、ある人が周囲に感じさせる特別な気分。ムード。」などと解説され、「醸し出す」は「ある気分や感じなどを作り出す。」と解説されています。
 政府提供の「e-GOV法令検索」で「雰囲気」を調べると、18件ヒットしました。先ほど紹介したとおり、大辞泉には2通りの意味が解説されているのですが、法令における使われ方もその2通りが登場します。
 1番目の意味の例としては、「中小企業信用保険法施行規則(昭和37年通商産業省令第14号)」に、「炭酸ガス又はアルゴンガスの雰囲気の中でアークを発生させて溶接を行う」という使用例があります。
 2番目の意味の例としては、「養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(昭和41年厚生省令第19号)」に、「明るく家庭的な雰囲気」とあります。「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)」には、「この法律において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。」とあります。「家庭的な雰囲気」のほうは何となく分かるものの、「歓楽的雰囲気」というのは何だかつかみどころのない表現ですが、「醸し出す」という言い方と相まって絶妙な表現になっているような気がします。これは霞が関文学の傑作かもしれません。