夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検7級の漢字/「兆候」と「前兆」の使い分けクイズ

今日は9月27日。漢検7級の漢字を含み、漢検6級以上の漢字を含まない用例を上げます。
「兆候」は「ちょうこう」、「前兆」は「ぜんちょう」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「兆候」は「物事の起こる前ぶれ。きざし。前兆。」と解説され、「前兆」は「何かが起こる前に現れるしるし。まえぶれ。きざし。」と解説されています。大辞泉ではそれぞれの用例を記載しており、「噴火の前兆」、「不吉な前兆」、「景気回復の兆候がみえる」となっています。これでは違いが分からなかったので、広辞苑大辞林も見たのですが、ますます分からなくなりました。広辞苑によれば、「大地震前兆」、「地震兆候」となります。地震は前兆で、地震は兆候と来ましたね。これは難しい。ウェブ上では違いを解説しているサイトも複数ありますが、エビデンスの不明なものが多いように思います。エビデンスがないのはポエムと同じですよ。
政府提供の「e-GOV法令検索」で使用例を見たのですが、今一つすっきりしません。そこで、このモヤモヤ感を共有していただこうと思い、穴埋めクイズを作ってみました。どうでしょうか。主だった用例はしっかり拾えていると思います。全問正解できるような人は「霞が関文学」の達人だろうと思います。

運輸安全委員会設置法(昭和48年法律第113号)第2条:(鉄道等の)事故の【 】
武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成16年法律第112号)第98条:武力攻撃災害の【 】
温泉法施行規則(昭和23年厚生省令第35号)第1条の2:可燃性天然ガスの噴出の【 】
④労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第575条の10:土石流の発生の【 】
⑤鉱山保安法施行規則(平成16年経済産業省令第96号)第3条ほか:(落盤・崩壊/出水/ガスの突出/崩壊・地滑り)の【 】
⑥無線局運用規則(昭和25年電波監理委員会規則第17号)別表第10号:ハリケーンの接近の【 】
地方公営企業法施行規則(昭和27年総理府令第73号)第41条:減損の【 】
⑧移植に用いる臍帯血の品質の確保のための基準に関する省令(平成25年厚生労働省令第139号)第1条:疾病又はその【 】

具体の用例を眺めて何となく思うのですが、顕在化するまで事態の進行が見えにくいものは兆候、事態の進行は見えやすいが(その速さ等により)認識が遅れるものは前兆、といった感じでしょうか(まるで自信なし!)。法令における使用件数は、「兆候」が18件、「前兆」が1件です。

①~⑧の正解は、④労働安全規則だけが「前兆」で、④以外のすべてが「兆候」です。いかがでしたでしょうか。

【今日の用例 ランダム100】
兆候/前兆/競輪/鹿/品種/友好/競り市/数量/便利/児童/目覚まし/菜園/大臣/風景/前代未聞/人望/徳用/連合/表札/固有/青菜/国民/牧羊/浅学/副業/試験/冷める/出初め式/用例/良心/続行/気候/夕焼け/お節料理/初々しい/市井/結氷/労力/寒冷/札入れ/無愛想/宮城県/治安/変える/億万/功名/静けさ/笑顔/建立/仲人/力量/福徳/巣箱/信徒/令妹/印刷/極まる/産業/病み付き/静岡県/一戸建ち/争議/無い/灯/空軍/量産/飲料/神奈川県/飛び火/第一位/加わる/香り/給仕/滋養/空き巣/散らかる/最も/人材/折る/病巣/観音/束ねる/必死/埼玉県/鏡/兵役/材木/国旗/連なる/競り合う/祝賀/競走/赤飯/牧笛/以後/伝える/才覚/清算/底冷え/点灯

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