夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検10級~7級/まずは常用平易な文字としての「漢字」をしっかり学ぶ

 「漢字」は「かんじ」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「漢字」は「中国語を表すため、漢民族の間に発生・発達した表意文字。現在は中国・日本・韓国などで使われる。起源は紀元前十数世紀にさかのぼり、成り立ちからみて、象形・指事・形声・会意・仮借(かしゃ)などの種類があるとされる。周辺諸国に伝わり、さまざまな影響を及ぼした。日本では、これから片仮名・平仮名などの音節文字が生み出され、「峠」「働」などの和製漢字(国字)も作られた。真名(まな)。本字。」と解説されています。
 政府提供の「e-GOV法令検索」で「漢字」を調べると、11件ヒットしました。その中から1件紹介します。

戸籍法施行規則(昭和22年司法省令第94号)
第60条 戸籍法第50条第2項の常用平易な文字は、次に掲げるものとする。
一 常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)に掲げる漢字(括弧書きが添えられているものについては、括弧の外のものに限る。)
二 別表第二に掲げる漢字
三 片仮名又は平仮名(変体仮名を除く。)

 「戸籍法第50条第2項」とありますので、戸籍法も見ておきましょう。

○戸籍法(昭和22年法律第224号)
第50条 子の名には、常用平易な文字を用いなければならない。
② 常用平易な文字の範囲は、法務省令でこれを定める。

 子の名に用いることができるのは、一定範囲内の漢字と片仮名と平仮名。アルファベットは使えません。
 漢字を検索するには、法務省が提供している「戸籍統一文字情報」のサイトが役に立ちます。このデータベースには、常用漢字2136件や人名用漢字863件が納められているのはもちろん、JIS水準を指定しての検索もできます。じっくり付き合うと、漢字ワールドの奥深さが感じられるサイトです。当該サイトを職務上よく参照していた時期がありましたが、漢検準1級を受検したのはその頃でした。
 漢検との関係では、JIS第1水準3424件は漢検準1級、JIS第2水準3390件は漢検1級というボリューム感でしょうか。ただし、漢検1級が漢字探求の最終地点というわけではなく、まだJIS第3水準1370件とJIS第4水準2267件がありますし、JIS水準外の漢字もたくさんあります。
 人名用漢字は、日常生活や日本史・中国史の学習上で出会う可能性が比較的高い漢字と言えるでしょう。JIS水準の関係については、人名用漢字のうちの第1水準492件と第2水準192件を足し合わせると684件であり、863件との差異179件については、漢検では出題されない漢字ということになりましょう。