夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検3級の漢字/銑鉄から「鋳鉄」と鋼鉄

 「銑鉄」は「せんてつ」、「鋳鉄」は「ちゅうてつ」、「鋼鉄」は「こうてつ」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」を見てみましょう。
 「銑鉄」は「鉄鉱石を溶鉱炉で還元して取り出した鉄。3~4パーセントの炭素と少量の珪素(けいそ)・硫黄・燐(りん)などの不純物を含み、硬くてもろい。大部分は製鋼用に、一部は鋳物用に使われる。ずく鉄。ずく。」と解説されています。
 「鋳鉄」は「炭素を2.0~4.5パーセント程度ふくむ鋳物用の鉄。機械加工が容易であるが、衝撃力に弱い。普通鋳鉄・高級鋳鉄・特殊鋳鉄・可鍛鋳鉄などに分類される。いてつ。」と解説されています。
 「鋼鉄」について、「鋼」を見ますと、「焼き鍛えて強くした鉄。炭素を0.04~2パーセント程度含む鉄。銑鉄から、平炉・転炉・アーク炉などによって脱炭して作る。炭素鋼。炭素のほかにニッケル・クロムなどを含むものは特殊鋼という。スチール。はがね。鋼鉄。」と解説されています。
 鉄鉱石からまず銑鉄が作られ、そして、鋳鉄になるものと鋼鉄になるものがあるという具合ですね。鉄にもいろいろあるわけです。
 それぞれの解説を見比べますと、大きな違いは炭素の含有量であり、炭素の多い順に並べると、銑鉄>鋳鉄>鋼鉄となっています。
 官営八幡製鉄所が日本初の銑鋼一貫操業を開始したのは1901年。2015年には世界文化遺産に登録されました。