夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検8級の漢字/ビールは「洋酒」か

「洋酒」は「ようしゅ」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「洋酒」は「西洋から渡来した酒。また、西洋の製法に倣(なら)って造った酒。ウイスキー・ブランデー・ワイン・ビールなど。」と解説されています。この解説では、ビールは洋酒の中に入ってますね。広辞苑大辞林を見ると、広辞苑はビールを明記し、大辞林は明記せずです。
酒と来れば酒税法(昭和28年法律第6号)ですが、酒税法に「洋酒」は登場しません。政府提供の「e-GOV法令検索」で「洋酒」を検索すると、商標法施行規則(昭和35年通商産業省令第13号)というのが出てきました。この規則では、商標登録出願の際の区分を定めているのですが、その別表中、「洋酒」に属するのは「ウイスキー ウォッカ ジン ブランデー ラム リキュール」となっており、「洋酒」とビールは別区分となっています。商標登録の世界では、「洋酒」の中にビールは入らないのですね。ぶどう酒も「洋酒」とは別区分になっています。
オンラインストアにおける酒類の商品区分を見ますと、洋酒とビールを別区分としている事業者が多いような気がします。「洋酒」の中にビールもワインも入れてしまうと、買い手に分かりにくくなるという判断なのだろうと思います。商標は商品の顔ですので、商品の区分も商標法の流儀に近寄っていくというのは、何となく納得できるところです。