夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検6級の漢字/「牧師」と神父

 「牧師」は「ぼくし」、「神父」は「しんぷ」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「牧師」は「《新約聖書で、キリストがみずからを羊を飼う牧者にたとえたところから》プロテスタント教会の聖職者。教会の礼拝・礼典を執行し、信徒の教育・指導、布教などにあたる。」と解説され、「神父」は「カトリック教会で、司祭などに対して用いる尊称。」と解説されています。ついでに「司祭」を見ておくと、「カトリック教会・ギリシャ正教会聖公会の聖職者。カトリック教会では司教の下位にあり、ミサを執行し、洗礼などの秘跡を与え、説教をするなど教会の儀式・典礼をつかさどる。」と解説されています。ざっくりまとめると、プロテスタント系が「牧師」、カトリックでは「司祭」「神父」ですね。
 政府提供の「e-GOV法令検索」で法令における使用件数を調べますと、「牧師」は1件で、「神父」と「司祭」は0件です。「牧師」は「消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)」第1条の3(収容人員の算定方法)に登場します。令別表第1(11)項に掲げる防火対象物(神社、寺院、教会その他これらに類するもの)の収容人員について、「神職、僧侶、牧師その他従業者の数と、礼拝、集会又は休憩の用に供する部分の床面積の合計を3平方メートルで除して得た数とを合算して算定する。」と規定しています。司祭(神父)は「その他従業者」扱いなのですね。
 文化庁の令和4年度「宗教統計調査」によりますと、キリスト教系(新教)の教師は7,969人で、キリスト教系(旧教)の教師は1,300人です。新教(プロテスタント)の牧師のほうが多く、旧教(カトリック)の司祭(神父)は少ないのですから、司祭(神父)は「その他従業者」扱いとなるわけですね。