夜光杯雑記帳

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【常用漢字表】漢検7級の漢字/全部焼けなくても「全焼」です

「全焼」は「ぜんしょう」と読みます。このブログおなじみの「デジタル大辞泉小学館)」では、「全焼」は「火事で、建物などが全部焼けてしまうこと。まるやけ。」と解説されています。本来の意味はそのとおりなのでしょうが、現実の各種実務の取扱いについて触れていないのは、ちょっと物足りない気もします。改めて定義を確認しておくことも時には必要でしょう。焼損の程度をどう整理するかについて、主なものは下記の2つだろうと思います。

消防庁の流儀(例えば、令和4年版消防白書参照)
第1章に掲載の「建物火災における焼損程度ごとの死者発生状況」の円グラフ備考部分を、かなり大雑把にまとめると下記のとおり。全焼、半焼、部分焼、ぼやの4段階です。損害保険会社の火災保険における全焼基準は、消防庁の全焼基準と同じはずです。
全焼:損害額70%以上
半焼:同20%以上
部分焼:同20%未満
ぼや:同10%未満

国土交通省の流儀(建築物動態統計調査における用語の定義参照)
こちらは、全焼と半焼の2段階です。
全焼:主要構造部の被害割合100%~50%
半焼:同50%~20%